子宝草目録3-④ Bulbilliferae/レプトフィルムの迷宮 [taxonomy]
Bulbilliferaeには一連のK. ×houghtoniiの仲間以外にもシコロベンケイK. daigremontianaと他種との交雑によると思われるものがある。私の知る範囲で3タイプあり、どれも似たようなものである。
ひとつ目は国内ではシコロベンケイの細葉タイプと思われているが海外のマニア間ではMoullecと呼ばれるもので、この植物を発見?した人の名がそのまま俗称として使われているが、栽培品種名などはない。米国ではこの品種が導入された2001年当時シコロベンケイと何の交配種なのか憶測が飛び交い、ガストニス・ボニエリ、モルタゲィ、ヨングマンシーなどが疑われたが結果は分からず終いである。
かなり特徴的な外見であるが不死鳥に比べて葉が長い分、不定芽の生産量が多く不死鳥以上に蔓延る傾向がある。
ひとつ目は国内ではシコロベンケイの細葉タイプと思われているが海外のマニア間ではMoullecと呼ばれるもので、この植物を発見?した人の名がそのまま俗称として使われているが、栽培品種名などはない。米国ではこの品種が導入された2001年当時シコロベンケイと何の交配種なのか憶測が飛び交い、ガストニス・ボニエリ、モルタゲィ、ヨングマンシーなどが疑われたが結果は分からず終いである。
かなり特徴的な外見であるが不死鳥に比べて葉が長い分、不定芽の生産量が多く不死鳥以上に蔓延る傾向がある。
ふたつ目は外見上前者と区別がつかない。実際のところどちらが本当にオリジナルなものか分からないと言っても過言ではない。そこで今ここで仮に前者をM1、後者をM2と呼ぶことにして、両者の違いは萼片の先が花筒に密着している(M1)か、外に反り返って開いた状態になっているか(M2)である。つまり花が咲かないことには区別できない。
我が家では既にM1があちこちに飛び火した後でM2を入手したため、M2を4箇所以上に増やさないように注意しているが、超過密で栽培しているため漏洩は免れない。そういう意味では栽培は容易だが、管理は難しい植物だ。
我が家では既にM1があちこちに飛び火した後でM2を入手したため、M2を4箇所以上に増やさないように注意しているが、超過密で栽培しているため漏洩は免れない。そういう意味では栽培は容易だが、管理は難しい植物だ。
残るひとつはISI2007-25として紹介されたParsel Tongueだ。小包parcelではなくparsel?などと不思議に思った名だが、有名な魔法小説に出てくる言葉で「蛇語」みたいな意味らしい。ISIのHPには極端に多肉質になった個体の写真が載っており、その爬虫類のようなイメージからこの名を付けたらしいが、それならもっとましな名を付けて欲しかった。
HPの説明ではK. ×houghtoniiの中から現れた突然変異のようなことが書いてあるが、ICNによると交配種ではなく、シコロベンケイの一品種ではないかとある。
M1、M2との大きな違いは成長した株では葉柄が葉身に大きく食い込んで盾状葉となり、しかも葉身の基底部が漏斗状になるので特徴あるカップ状の葉を持つことである。M1、M2の方は盾状葉が現れることもあるが、基本的にはシコロベンケイの葉を細長くしたような感じである。
これら3種は先に少し触れた長葉のシコロベンケイとは異なり、かなり細長い葉をしている。写真ではあまり実感が湧かないが、現物を見ると全く違うものである。Parsel TongueはともかくとしてM1、M2は多くの不定芽を付けることから、両親の片方はヨングマンシー等ではなくロゼイやK. ×houghtonii類なのではないかと思われる。しかし花はキンチョウに似たK. ×houghtoniiとは違い、長葉のシコロベンケイによく似る。
これでBulbilliferaeも大体整理がついたが、まだ謎は多そうだ。
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