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さらば夏の日 [others]

 今回はベハレンシスの後編を書くつもりだったが、夏の話題はこの機を逃すと無意味な話題となってしまうため少し寄り道したい。

 さて、毎年このくらいの時期になると暑さによる犠牲者発生の危険性がなくなり、しみじみとした安堵感を覚える。しかし更に1ヶ月もすると、今度は冬支度の心配をしなければならなくなる。カランコ趣味に良い季節は僅かなものだ。それはともかく今年の夏は、6月下旬から1ヶ月以上に及ぶ日照不足が深刻であった。朝には日が射すこともあったが、家のベランダは昼頃にならないと陽が当たらない向きのため植物たちは本当にずっと日光にありつけなかったのだ。
 更に7月末になると日光は得られたが、急な気温上昇と共に35℃以上の日が2週間以上続いた。猛暑日が2、3日続いて1日涼しい日が挟まるというパターンだと暑さに弱い着生カランコエも生き延びるのだが、ベタで暑さが続くと耐えられないので室内に取り込むしかない。
 そしてダメ押しに9/9の台風である。前日の日曜に危なそうな鉢を大量に室内に取り込んだが、台風後に気温が急上昇したこともあり、勤めもあるので、すぐにはベランダに戻せず日照不足=飢餓状態で1週間過ごさせるしかなかった。

 以上のような状況で今年もまた夏は多難であった。6月の日照不足の影響で、幾つかのカランコエは頂芽が委縮して葉の生育に障害を受けた。特にリュウキュウベンケイソウやガランビトウロウソウといったアジアのもので被害が目立った。更に多くのブリオフィルムでそうか病が発生し、これもまた頂芽の委縮がひどく中には完全に頂芽が損なわれたものもあった。カランコエは7月末に日照が得られると間もなく支障は解消していったが、ブリオフィルムは何週間か薬剤散布を行いようやく8月後半になって回復し始めた。
 熱波による着生カランコエのダメージは言うまでもなく、アフリカ大陸産のクレナータK. crenataも壊滅的なダメージを受けた。この種は過去にもちょくちょく暑さで何個体か失っているが、今回は全滅してしまう可能性もある。勝手に暑さに強いだろうというイメージを抱いていたが、今度こそ暑さに弱い種と脳内情報を書き替えたい。
 台風のときは、強風の被害も多少あったが、室内への出し入れ時にどこかにぶつけて葉を落としてしまった方が辛かった。またマダガスカル直入荷のキンチョウなどたった1週間足らずの室内取り込みで、葉が全て下垂してしまった。

 日照・猛暑・台風と3拍子揃った被害を受けたこの夏にやり場のない憤りを感じて書きなぐったため、何の含蓄もない文章となってしまったが、カランコ趣味家にとって、夏は過酷で楽しめない季節であることを再認識した次第である。

日照不足で頂芽が委縮したリュウキュウベンケイソウK. spathulata
spathulata 台東IMG_8889.JPG
そうか病にかかったマロモコトレンシスK. maromokotrensisとミニアータK. miniata
maromokotrensis  IMG_8878.JPG
second miniataIMG_8887.JPG
暑さに敗北したK. crenata
crenataIMG_9407.JPG
これも夏の被害? セミに産卵されたローズリーフ‘Roseleaf’
ローズリーフIMG_9406.JPG

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コメント 2

ヨーコマン

セミに産卵とは・・・
笑っちゃいけないんだけど、じわじわ笑えますね(^^;)
by ヨーコマン (2019-09-14 22:58) 

channa

セミさんも弱ってて、こんな柔らかなところにしか産卵できなかったようです。(-_-)
by channa (2019-09-15 23:08) 

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