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春への扉 [flowers]

 今年は暖冬だ!と浮かれているうちに、春の扉が開いて花序が顔を出し、
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 3月末に長かった冬が終わった。と、安心してベランダのフレームのビニールを外し、カランコエ達は外気に触れた。屋内に取り込んで衰弱しきった植物たちも外に出し、いきなり夜の低温という洗礼を受ける事になったが、それに余りある光の恩恵を受けて生命の萌芽が膨らみ始めた。
 しかし幸せは長くは続かないというありがちなフレーズ宜しく、4月に入って間もなく冬が帰ってきた。4/8は5年ぶりに4月の雪が降り、ここ埼玉では最高気温5℃という真冬並みの寒さであった。また慌てて一旦外に出したものを室内に取り込んだ。
 何かいつまでも恨みがましく冬ネタを続けてしまっているが、この冬ほど期待を持たせては爪痕を残していく長い冬はなかった。今週もうっかり出しっぱなしだったストレプトタンサの芽(頂芽)が枯れてしまった。例年より穏やかではあっても、12月初めから続いた長い冬はやはりカランコエにとっては死の季節だった。
 しかし皮肉な事に日照時間の短いこの冬こそ、カランコエのフラワーシーズンなのだ。比較的暖かな日もあったことから、休みに度々出かけては鉢花を衝動買いしてしまい、気がつくと冬の間に花ものカランコエを7鉢も購入していた。八重咲き3鉢、一重咲き1鉢、ベル型3鉢である。元々カランコエの花に惹かれて始めた趣味なので、店先できれいな花を見るとつい購入してしまうのだ。

 最近購入したもののひとつは、個人的には珍しくフィデス社のピトンと言うバイカラーの品種である。一重咲きだが、花のサイズが大きく色鮮やかで、店先で見たときは衝動買いを自粛する葛藤はあったが結局買ってしまった。何やらサブライム(サブプライムではない)シリーズというそうで、同シリーズのラインナップにはデンタータ・ラベンダーのような紫色のイサノという品種もある。これも欲しいのだが、売っているのは見た事がない。カランコエで淡い紫色の花というのは珍しいのではないだろうか。私の知っている範囲の原種では、カランコエ・ブ―ベティが同じような花色である。
 フィデス社もカランディーバやグランディーバといった八重咲きだけではなく、一重の品種にも魅力的なものがあるので、今後も目を離せない。

Kalanchoe ‘PITON’ これ見たら欲しくなりませんか?
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もうひとつ、この冬の拾いものはカランコエ・ボヌールである。この品種は数年前に出回った(というほど出回ってはいないが)クヌート・イプセン社の八重咲きアフリカン・カランコエによく似ている。八重咲きアフリカンを入手し損ねて失望していたのだが、これを見つけたので何とか気が晴れたと言っても過言ではない。ついでに言うと同社のワイルド・フラワーシリーズも入手し損ねている。
ワイルドフラワーでは、
・デリケート ホワイト ブーケ
・チアフルオレンジ
この2つの品種が気になる。
(今でも入手できるところを御存じの方がいらっしゃれば、是非教えて下さい。)

Kalanchoe ‘bonheur’ さんざん迷ってこの色を買いました
bonheurIMG_1306.JPG 

ショップには黄色い花もありました
葉の形が違っており、来年またあったら買ってしまいそうbonheurIMG_1274.JPG

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コメント 7

まっちゃん

 channaさん、こんばんは。

取り急ぎのお尋ねです。
カランコエ・セラタ、小型種のようですが詳細が分かりません。
教えていただけますか?
by まっちゃん (2015-04-16 20:25) 

channa

まっちゃん、こんばんは。

K.serrataは胡蝶の舞の近縁種で、高さ30~60になるようです。
その名の通り、葉縁には細かな鋸歯があります。そのためか海外のサイトでは、よく不死鳥をこの種と勘違いしています。
ネット上の写真も少ないのですが、ここをご参照ください。
http://www.crassulaceae.ch/de/artikel?akID=68&aaID=2&aiID=S&aID=3168
by channa (2015-04-16 23:19) 

いずみっく

お久しぶりです。
一番上の写真のベル咲き朱色のカランコエは、ゼベディ?でしょうか?
ウチでそう呼んでいるものに近いように見えたので・・・
by いずみっく (2015-04-30 20:34) 

いずみっく

よく見たら葉っぱの形はK. manginiiそのものでしょうか?

あと、最近、切葉のカランコエ園芸品種はめったに売っていない
ので、私も探しているところでした。

ウチには、10年くらい前に導入したタランタという白一重の
切葉だけ、かろうじて生き残っています。
by いずみっく (2015-04-30 20:37) 

channa

いずみっくさん、御無沙汰です。

相変わらず鋭いですね。写真のベル咲きは今のところ、種不明です。
自分ではレブマニィだと思っていたのですが、最近葉と花を測定してプベスケンスの変種か変異のひとつの可能性が高くなりました。花は両者とも良く似ています。ゼベディも最近はプベスケンスのシノニムになっているようなので、いずみっくさんのゼベディと私の所の花は同じものかもしれません。

プベスケンスとゼベディについては下記も参照下さい。
http://www.crassulaceae.ch/de/artikel?akID=68&aaID=2&aiID=P&aID=1554
http://www.crassulaceae.ch/de/artikel?akID=68&aaID=3&aiID=Z&aID=3200

ボヌールのような葉は「切葉」というのですか。勉強になります。
これは会社の帰りにたまたま駅のところの花屋さんで見つけました。埼玉で栽培しているようですが、結構高価だったので2,3日迷った末、1種だけ買いました。ある情報によると、栽培しているうちに非常に小型化してしまうようです。
私の所で生き残っているローズピンクのタランタシリーズ(クヌート・イプセンのアフリカン・カランコエを「頭の良くなる花」の小林花卉さんがこの名で流通していたようです)も「かろうじて」です。昨年はかなり復活しそうになったのですが、11月に寒さにやられて元の木阿弥です。白花もあったのですね。

私事ですが、5/4一杯までは立て込んでおりまして、なにか御返事頂いても返事が書けないかもしれません。
御了承願います。

by channa (2015-04-30 22:15) 

いずみっく

タランタの白花は、以前小林花卉さんから導入したものです。
そのときはピンクと白がありました。その後、ピンクは絶えてしまい、
今は白だけが残っています。小林さんも今では生産を中止して
元株も処分してしまったと聞いております。

ゼベディについては、もしやと思ってK. pubescensとK. manginii
を正逆交配したところ、どちらからも種子をとることが出来て、
ウチのゼベディと全く同一といってもいい形態の個体を得ることが
できました。
ゼベディは、花はK. pubescensに似ているのですが、
這い性があるのですよね。
花後に花硬の付け根付近に多数のbulbilが出来てました。
by いずみっく (2015-05-01 23:20) 

channa

いずみっくさん、
御返事有難うございます。

また貴重な情報を頂き、感謝です。
ゼベディについて少し調べましたが、大した情報はありませんでした。
検索表はおろか、記載文もないようなので拙宅の植物も同定のしようが
ないのですが、極めて少ない根拠から憶測してゼベディの可能性はかな
り大です。
なるほどK. pubescens×K. manginiiですか。これで自分の中では
K.pubescens、K.rebmannii、K.’Zebedi’の関係がすっきりしました。
ちなみにK.rebmanniiも花序に多数の不定芽が形成されるようです。

ところでアフリカン・ローズは一度品種登録後に取り下げられていますの
で、増えた暁にはお分けできるかと思います。今まで失敗を繰り返してき
ましたが、今年は頑張ってみます。白花については、それらしい品種が
分かりませんでした。私の知っている限りでは、当時の一重の切葉は赤・
黄色・オレンジがかった黄色・ローズピンクが登録され、未登録のものは
以前写真を掲載したオレンジ花のものがあります。

by channa (2015-05-05 21:17) 

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