街角のカランコエ;ひと冬限りのハッピーエンド [others]
昨年の3月1日、自宅近くの薬局跡にあったプランターの胡蝶の舞は冬を越せずに全滅してしまったと思われた。しかし、その後も近くに行った際に見ていたところ、7月に1株だけ育っているのを見つけた。根の一部が死なずに根上不定芽を形成して再生してきたのだろう。この胡蝶の舞はK.laxifloraだが、近縁のフェッシェンコイK. fedtschenkoiで根から不定芽が生じているのを見た事がある。
因みに以前ブログで書いたが、種としては胡蝶の舞はK.laxiflora、胡蝶の舞錦はK. fedtschenkoiである。実際は胡蝶の舞錦の斑なしのもの(つまりK. fedtschenkoi)も「胡蝶の舞」として流通している。ややこしいが、もともと両者は良く似ているし、カランコエマニア以外の人にはどうでもよい事であろう。
最近K. fedtschenkoiはカランコエ・リンリンとかいう名でよく見かける。ただの商標なのか園芸品種として何らかの工夫があるのか、その辺はよく分からない。
その後、薬局跡に開業した店が放置されていたプランターを管理するようになって、コリウスやセトクリセアと一緒に生き残った胡蝶の舞もお仲間として植え直されていた。
優しい店の人に巡り合って処分されずに生き延びた胡蝶の舞だが、たった1株では次の冬には確実に死んでしまうだろうと思った。ところがこの冬が比較的暖冬だったため、奇跡的にこの株が生き残ったのだ。
この子が生き残ると思っていなかったので、このプランターが死滅する前に一節持ち帰った個体は、我が家で開花した。
写真こそ取り損ねているが、4月になった今もしっかり生き残っている。今年はかなり繁茂するのではないかと思う。
ハッピーエンドとは、その時点でハッピーエンドであってもお話しはまだその先が続くので、必ずしも最後は分からないというようなことを昔、楳図かずお先生が言っていた。この胡蝶の舞も次の冬はどうなるか分からないが、取りあえずこの冬はハッピーエンドに終わった。
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