薔薇色の名前 [flowers]
比較的楽観的にブログを始めたのだが、植物関連の文章を書くのは労力がいる。まず専門用語の英単語が殆ど分からない。調べたい事は山ほどあるのだが、ここで一息入れて花卉の話題としたい。
カランコエといえば寒さに弱いが、冬の花としてそこそこ人気がある(と思う)。花卉産業の事は何も知らないが、カランコエの生産者は種苗会社とライセンス契約を結んで栽培しているようだ。それに販売会社が絡んで、独自の名をつけて売り出したりするので、町で売られている株の品種名は全く分からなくなる。この辺の事情はきちんと調べてから書けばよいのだが、今回は別の話題なので軽く飛ばす。品種を開発している会社は世界には多々ありそうだが、日本で売られている花卉カランコエの品種はヨーロッパで開発されたものが多い。アメリカ産品種は現在は殆どないのではなかろうか。
今回はブロスフェルディアナ種をメインとした品種に限っての話とするが、主な種苗会社はデンマークのクヌート・イェプセン、(サカタのタネに買収される前の)デンフェルト、オランダのフィデス、クナープ・リセンシィーズ、日本の会社ではアルプガーデン、小林花卉あたりが有名どころだと思う。ジェー・アンド・エッチ・ジャパンも多くの品種を輩出しているが、育種家が海外の人たちなので自社開発なのかどうか確認できない。このうち少なくとも東京近郊で主流なのはクイーン・ローズのクヌート・イェプセンとカランディーバのフィデスだろう。両社は八重咲きカランコエの双璧だが、勿論普通の一重の花も多くの品種を扱っている。
個人的には八重咲きはクイーンローズが好きなのだが、フィデスもフリンジの品種を出したりしてラインナップは見逃せない。こういうものにキリンビールの登録商標「ミリオンスター」がついて売られたりしているので、ややこしくなる。とまぁ、それは関係ないのだが、ブロスフェルディアナ系の花については花弁の形・数は勿論だが、色彩が大きな魅力である。しかし今は様々な花卉カランコエが出回っていて、花色は多様である。クヌート・イェプセンはこの花弁の色を8種に大別している。フィデスは7種+バイカラーなので、ここではクヌート・イェプセンの分類に従って花弁の色を紹介したい。但し、写真の花自体はクヌート・イェプセン以外のものが殆どである。色の区分はレッド・ピンク・パープル・オレンジ・イエロー・ローズ・ホワイト・グリーンとなっている。
ちなみに日本の種苗登録での色区分は白、黄、橙、赤、紫赤、紫、青味桃となっており、実際の色はRHSカラーチャートの色票番号によって申請する事になっている。(青味桃とは??)
RHSカラーチャート(王立園芸協会)http://www.rhs-japan.org/rhsj/rhsj_news_09.html
① レッド
実際には朱色の花も多いが、赤のカテゴリーに含まれている。
クイーンローズのガブリエルは朱色
②ピンク
色に幅があってローズやパープルとの境界はあやふやである。
フィデスのベス
③パープル
フィデスや日本の農林水産省では紫系を赤紫(大体パープルと同義)と紫(バイオレット)に分けたりしているが、カランコエで紫の花は(私はまだ)見たことがない。
クイーンローズのモナ、パープルということになっているが...
④オレンジ
こちらはオレンジとイエローのバイカラー
⑤イエロー
この色もオレンジとの境界が難しいものがある。
⑥ローズ
以前から薄いピンクと濃いピンクの花を同一カテゴリーで扱うのに抵抗があったのだが、なるほど薄いピンクは「ローズ」というのだそうだ。ローズピンクのローズだろうが、欧州ではバラはうすいピンクのイメージなのだろうか。ワインもこの色はロゼであるし。
アフリカン・ローズ とても好きな花だが、最近は見かけなくなってしまった
クイーンローズのジョディ、八重咲きで一番好きな花
⑦ホワイト
この品種は花弁数が異常なもの。
⑧グリーン
クイーンローズのパリ
花卉カランコエの様々な花色を集めてみたい人は、このような分類で集めると系統的に整理しやすいと思う。個人的には、色の名前も気にいっているローズが一番好きである。
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