アンツカイ植物園のカランコエ [others]
昨日、ここ埼玉上空は時ならぬ爆音に見舞われた。何やら医療関係者にエールを送るとかで、自衛隊のブルーインパルスが東京上空に出撃する前に何度もこの一帯を旋回していたのだ。戦闘機を飛ばすくらいならその費用を別の支援に回せばよいものを、なんてことを書くと非国民扱いされるかもしれないが、「命が一番大切」とか言っている御時勢にその命を救う医療従事者へ殺戮兵器でエールを送るという発想そのものがものすごく皮肉だし、その感覚が麻痺してしまっているとしたら、そちらの方が怖いと思う。
それはともかく依然として不自由な生活が続く現在、せめて心だけでも彼の地に思いを馳せて今日はこんな話題である。早く(政治的な解決を急いで)自由を取り戻したいものである。もう遅いかも知れないが。
それはともかく依然として不自由な生活が続く現在、せめて心だけでも彼の地に思いを馳せて今日はこんな話題である。早く(政治的な解決を急いで)自由を取り戻したいものである。もう遅いかも知れないが。
さて、過日の記事でクローンコエが世に出るきっかけとなった栽培地として、アンツカイ植物園L'Arboretum d'Antsokayのことを書いたが、ここはマダガスカル南西部のトリアラToliara (仏名チュレアールTulear)近郊にある私設植物園である。設立者Hermann Petignat氏は2000年に亡くなっており、園内に墓がある。Arboretumという名称から分かるように、ここは基本的に樹木園であって草本類の蒐集に力を入れているわけではない。しかしマダガスカル南部の植物を900種以上集めているとあって、カランコエのコレクションも豊富である。特に木本性カランコエLanigeraeは充実しており、少なくとも種のレベルではヒルデブランティとフローランティア(「木本性」という括りで;Lanigeraeとしては月兎耳・福兎耳も)を除いた全種を見ることができる。
ここは入園料を払うとローカル・ガイドが付いて園内を案内してくれる(後でチップが必要)。園内は50hと広大で、その大半が自然林である。案内してもらえるのはごく一部なので、隅々まで調べれば本当はもっと多くのカランコエがあるのかもしれないが、一人で入ると遭難しそうな広さである。パキポディウムやユーフォルビア、ディディエレア科に興味がある人にも良い植物園だろう。
なお園内では野生のイグアナ科のトカゲやカメレオン、ヒルヤモリ等も見られる。おや?と思った人はそれなりに爬虫類の知識がありますね。マダガスカルは旧世界なのにイグアナ科やボアが分布しているミラクル・アイランドなのだ。
ではここで見られるカランコエの一部を紹介してみよう。
なお園内では野生のイグアナ科のトカゲやカメレオン、ヒルヤモリ等も見られる。おや?と思った人はそれなりに爬虫類の知識がありますね。マダガスカルは旧世界なのにイグアナ科やボアが分布しているミラクル・アイランドなのだ。
ではここで見られるカランコエの一部を紹介してみよう。
この植物園にはレストランと宿泊施設もあるので、一泊してじっくり見ることも可能である。乾燥地ではあるが蚊がいるので防虫スプレーや足を消毒するエタノール、宿泊するなら電子蚊取りも必需品だ。但し、電力供給が不安定(太陽光発電)だったりするので、蚊取り線香の方が良いかも知れない。
カランコエのコレクションでの圧巻は、何といってもグランディディエリの豊富なバリエーションである。この種は現在2変種に分けられているが、その辺についてはまた改めて記したい。
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