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冬の終焉 [others]

 この冬は暖冬だった。しかし最低気温が5℃を下回る11/23に植物たちのフレームにビニールシートをかけて、通常なら4月初めにシートを外すところが、4月に入って週に1回は5℃を下回る日があってなかなか外せず、やっと本日4/26になって外すことができた。なんと5ヶ月も(カランコエの)冬が明けなかったのだ。暖かく、長い冬、これもまた憂うべき災いだ。

 一方、個人的には相変わらず軟禁生活(=在宅勤務)が続いており、私の冬はいつ終わるのだ...とつぶやきたくなる。ワクチンがないと医療従事者は感染が防げず、かつ14日間(以上)復帰できないと現場が機能不全に陥ることを考えるとSARS-CoV-2で一部が騒ぐのは理解できた。
 ところでコロナウイルスはRNAウイルスでDNAがないため、RNAからcDNA(補完DNA)を合成して、それにPCRをかける。故にPCRと区別してRT-PCR(逆転写PCR)という。このRT(reverse transcription)をリアルタイムの略と勘違いしているケースが多いが、(ちょっと語弊のある言い方ではあるが)リアルタイムPCRやリアルタイムRT-PCRはまた別である。
 PCRをかける前のcDNAの合成の部分は機械化されているわけではないので、巷で言う「PCR検査」(=ただの検体採取)が増えても処理能力が追い付かない可能性はないだろうか。1日20,000件の処理能力とは、検体採取のこと? もともと需要が少ないであろうRT-PCRに備えてcDNAの合成ができる民間の臨床検査会社がいくつあるだろう。大手5社合わせて検査能力は5,000~6,000件/日くらいか。検査だけでなくバイオセキュリティレベル2も必要と考えると民間のパワーはあまり期待できないかも知れない。SARSやMARSに対してリスクマネジメントを怠ったツケがこの国に回ってきたようだ。
 実態不明の北朝鮮は別として、我が国は今や感染症対応では東アジアの最下位にあるようだが、超優等生の台湾・モンゴル並みは無理でも中韓には並びたい。頑張れ、いや、頑張ろう日本!!

 日頃の長時間労働の鬱憤が溜まって余談が過ぎたが、暖冬かつ長期間ということで年末に書いた記事のように気温が高い日に日光に曝されるとフレーム内の温度が上がり過ぎ、中のカランコエが死滅してしまう恐れがあった。2月にも暑い日があり、そんなときは朝にビニールのチャックを少し開けといて、その日はなるべく早めに帰ってきて夜チャックを閉めるということをやっていたが、冷えすぎたり昼の温度上昇を抑えきれなかったりと塩梅が悪い。
 しかし3月に入り、より危険が増す時期にテレワークが始まった。私個人にとっては苦痛でしかないが、思わぬ利点もあった。我が家のベランダに陽が当たり始めるのは昼頃からなので、気温の上がる晴れの日は昼休みにチャックを開け、夕方に閉めるということができ12月のような犠牲者を出さずに済んだのだ。

 暖冬の弊害はまさにこの高温障害多発のリスクが高まる事であるが、今年は偶然乗り切ることができた。長期間の弊害もビニールが外せないのでリスクが続くことであるが、それはやっと解除された。例年だとビニールを外した後に最低気温が下がる日があって、そんなときは帰宅後に慌ただしく寒さに弱い種を大量に室内に取り込むという対応をしていた。今年はビニールを外さない方法にしたのだが、この方が楽であった。4月に入ってからは基本的にチャックを開けておいて、翌朝が低温になる時だけチャックを閉めるようにしていたのだ。
 しかし5ヶ月間は長かった。ビニールの下で花序が伸ばせずに、グチャグチャに曲がってとぐろを巻いたものも多かった。一方、屋外の光を浴びたおかげで本来の色で咲いた花もあり、開花に関しては一長一短であった。次の冬はどう切り抜けようか。その前に夏を乗り切る方が切実だが。

このように伸ばせぬ花序は悲惨な状態だ
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フィフィK. unifloraは本来の色で咲いてくれた
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フレーム内のグラキリペスK. gracilipesの挿し穂(上)は色がつき、
室内の花(下)は色がなかった
gracilipes sunrise IMG_1994.JPGgracilipes sunrise IMG_1358.JPG

シャンデリア・パープルレッドも発色がよかった
Chandelier purple redIMG_2030.JPG

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