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子宝草maniaへの道 [others]

 無理してマニアになろうとして、2年前から子宝草のコレクションというマニアの王道的な行動に走った。この仲間は栽培が容易な丈夫な種が多く、スペアの個体も不定芽で容易に増やせると思ったからだ。
 ちょっと脱線して以前も書いたことを繰り返すが、月兎耳やその他ある種のカランコエのように千切れた葉の葉柄部から出芽したものも不定芽である。ただここでいう子宝草は葉縁に不定芽を複数生じるものを言っている。
 話を戻して子宝草の類はいくらでも増えるから良いと考えていたが、思わぬ難しさがあることに気づいた。私はベランダ―なので、置き場所を有効活用するために3~4段のフレームの棚に鉢を置いている。すると自然と不定芽が下の鉢(や隣の鉢にも)落ちて芽吹くことがある。これがキンチョウやクローンコエのような特徴的な種であれば特に問題はない。しかし黒錦蝶や不死鳥の類だとどれも似たようで場合によっては成長しきっても判別が難しかったりする。
 ラクシフローラの変種は自然に不定芽が落ちることが稀なのでまだ良いが、もし混じってしまったら本当にアウトだ。成長しただけでは区別がつかず、花を解剖しても決定的な区別が難しい。

 そこで似たようなタイプの植物は遠く離れた場所に置き、その近くの鉢に宿った不定芽は泣く泣く処理するか、似た種の近くに移動しないよう配慮する。何よりもネームプレートは必須だ(と分かっているが徹底できていない)。安易に考えていたが、いざコレクションするとメンテが大変なことを知った。いい加減整理しておかないと自分でも由来が分からなくなるので、早々に整理整頓を始めようと(少なくとも心の内では)思っている。

 一方なかなか不定芽が生じなかったり、生じても小型で育てるのが難しい種類もある。前者はロゼイの変種の一部、後者は長葉タイプのシコロベンケイなどである。またフミフィカのように不定芽の成長が遅い種類もある。これらの子宝草はやたら増えることはないが、増やしたいときは積極的に不定芽を生じさせる必要がある。
 こういうのは結構楽しい。同様に楽しいのは、一般に不定芽が生じると知られていないような種に不定芽が生じたときである。

 子宝草も集めてみれば種類が多く、コンプリートは不可能だがなかなか良い趣味に巡り合えたかもしれない。


子宝草の鉢には子宝が
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下垂型花卉の雪解け [flowers]

 昨年の夏を無事に切り抜けた着生花卉類のその後の短報である。対象はグラキリペス・ウニフローラ・エンゼルランプ・シャンデリアの各種。
 結論から言うと早めに室内に取り込んで夜も明るい環境に置いたウニフローラ“phiphi”以外は大なり小なり開花した。例年だと多かれ少なかれ蕾をつけても、膨らむ前にバタバタと落ちてしまって殆ど開花まで至らないグラキリペスとシャンデリアも今年はそこそこ咲いてくれた。大半のものは11月終わりの日没が16:30頃になる時期までベランダに置いておき、花序が発達し始めてから室内に取り込んだので花芽は成長を続けた。
 今年に限って何故グラキリペスとシャンデリアが開花したかというと、思い当たる条件がある。室内に取り込んだ後の事であるが、昨年までは暖房用に石油ファンヒーターを使っており、今年からエアコンに変えたのだ。
 これは飽くまで推論に過ぎないのだが、以前こんなこともあった。11月末に苗プレートに挿し穂を植えて室内に取り込んだのだが、12月の終わり頃からそれまで順調だった植物が次々とおかしくなっていった。葉が萎れて落ちてしまうのだ。そのうち頂芽近くの新しい葉もポロポロと落ちるに至って、どうしてよいのか分からず北向きの自分の部屋に移した。部屋は暗くて寒いがやがて葉は落ちなくなり、多少の犠牲は出たものの残ったものは一冬持ちこたえて翌春以降には復活したのだ。
 このとき自分の部屋に植物を移したのは、もしかすると石油ファンヒーターの影響かも知れないという気がしたからである。

 もうひとつ今年変えたことと言えば、良く陽に当てたことである。昨年までは蕾がある程度育つまで自分の部屋に置いていたのだが、今年は昼はなるべく外に出して陽に曝したのだ。勿論夜は取り込むのだが、エンゼルランプは一晩取り込み忘れて、翌日の大雪を被ってしまうというハプニングも起きた。幸い家内が見つけて取り込んでくれたので、無事であったばかりか花も良く咲いてくれた。
 果たして上記の2つの要素が功を奏したのかどうかは分からないが、例年以上にうまくいったことは確かである。


雪を被ってもダメージのなかったエンゼルランプ
エンゼルランプIMG_8944.JPG 


 ただし、最後に余計なオチが付く。花が終って新芽が出始めたグラキリペスだが、そのまま成長してくれるだろうという期待を裏切って3月になると根元から枯れ始め、終には新芽もろとも全滅してしまった。
 以前グラキリペスは花後に枯れる種なのではないかと訝しんだことはあったが、2回開花すると死んでしまうものと思って諦めるしかないのだろうか。


例年になく良く咲いたK. gracilipes、室内で花色は出ていてない(18/1月)
グラキリペス2017IMG_8467.JPG 

しかし2か月後にはこの悲惨な姿に(18/3月)
グラキリペス2017IMG_9101.JPG 


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